2022.04.17

気候変動、大気循環から探る 南極から見るSDGs

約千本のアンテナが並ぶ昭和基地の大型大気レーダー「PANSY」。気候変動の正確な予測に生かすためのデータを取り続けている(本社ドローンで撮影)
約千本のアンテナが並ぶ昭和基地の大型大気レーダー「PANSY」。気候変動の正確な予測に生かすためのデータを取り続けている(本社ドローンで撮影)

 気候変動を捉える上で、地球全体を巡る大気の流れ「大気大循環」の把握は重要な要素だ。だが、流れの出発点であり終着点とされる南極域、特に高度50~90キロの観測は難しく、分からないことが多い。解明の鍵を握るのが、通年観測開始から10年となる昭和基地の大型大気レーダー「PANSY(パンジー)」のデータ。地球の大気の動きを探るのはもちろん、身近な予報への活用も期待されている。

 基地主要部から約500メートル、約千本のアンテナが林立する。約1万8千平方メートルに規則的に配置されたアンテナ全体が、大型大気レーダー。2012年から通年観測を始め、南極域では最大規模を誇る。63次観測隊の立川忠さん(35)=新光電機、兵庫県尼崎市出身=が保守を担当する。

 アンテナから上空に向かい、強力な電波を発信。大気中で散乱されて戻ったわずかな電波(反射エコー)を捉え、大気の動き(風)や電子密度を調べる仕組みだ。高い観測精度が自慢。上空100キロまでの大気の動きを高さ150~600メートルごとに1分間隔で観測できる。

(昭和基地=国際部・菊池健生)

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 第63次南極観測越冬隊の活動は、岩手日報本紙をご覧ください。

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