陸前高田市は地震後、防災無線で「潮位の変化が予想される」と繰り返し、住民らに海岸に近づかないよう注意を促した。市内では消防車両が巡回した。海岸部8地区のコミュニティセンターなどには市職員が集まり、自主避難の受け入れに備えた。

 同市高田町のセブン―イレブン市役所前店の様子を見に訪れた同店リーダーの吉田貴公さん(35)=同市高田町=は「大きな揺れでびっくりした。連絡が取れずに店に来てみたが、大きな被害はないようで良かった」と胸をなで下ろした。

 大槌町は17日午前0時20分、避難所6カ所を開設。震度が大きく、同0時9分現在、大槌学園に車約30台が避難していたことなどから判断した。

 釜石市中妻町の会社員吉田幸平さん(20)は同市内の勤務先で揺れに襲われ、同僚らと建物の外に避難した。「久しぶりの強い揺れで、びっくりした」と帰途に就いた。

 宮古・河南中周辺に避難した宮古市新川町の30代男性は「寝ようかと思っていたところに揺れが来て驚いた。自宅は海が近いので万が一のことを考えてすぐに動いた」と冷静に話した。

 久慈市旭町の高台にある市総合福祉センター。駐車場には、万が一に備え身を寄せた車が10台以上詰めかけた。徒歩で避難した人もおり、同市田屋町の女性(83)は「2回目の揺れで嫌な予感がして寝間着のまま急いできた。津波注意報が出たと思い込み、あの日と似た感覚に陥った」と心配した。

 奥州市水沢中心部の飲食店街では午前0時すぎ、従業員らが店の外で不安そうに立っていた。停電はしておらず、水沢駅前の駐輪場の自転車も倒れてはいなかった。

 盛岡市紺屋町の居酒屋店主森田純司さん(82)は「店を閉めて一休みしていたところだった。火を使っておらず、グラスや瓶などが割れる被害は無かった。仙台市の長女夫婦の家では食器が壊れたそうだが、停電しなかったのが幸いだ」と話した。

 震度5強を観測した仙台市。同市若林区のアパートでは台所のペットボトルや食器が落ち、写真立ても倒れた。区内の住宅地ではマンションの非常ベルが作動。青葉区内のマンションも大きな揺れに見舞われ、室内の物が散乱した。

 岩手県は16日午後11時34分に災害対策本部(本部長・達増知事)を設置し情報収集中。県防災課によると17日午前0時25分現在、被害の情報は入っていない。

 盛岡市内では17日0時40分現在、家庭用ホームタンクから油漏れが発生したと数件の報告が入っている。消防が現場の状況を確認している。

 JR東日本によると、東北、山形、秋田、上越、北陸の各新幹線は地震の影響で運転を見合わせた。同盛岡支社によると、東北線上りの最終列車(盛岡発北上行き)が花巻市の花巻空港―花巻駅間で緊急停車した。同日午前0時半現在、乗客15人程度が車内に残っている。

 県警によると、三陸道は同日午前0時10分から県内区間通行止め。

 東北電力ネットワーク岩手支社によると、同日午前0時半現在、一関市で約1600戸が停電している。