2022.02.12

「福島ケルン」に誓う安全 唯一遭難死の隊員慰霊

石積みの慰霊塔「福島ケルン」の前で黙とうをささげる越冬隊員たち=10日、南極・昭和基地
石積みの慰霊塔「福島ケルン」の前で黙とうをささげる越冬隊員たち=10日、南極・昭和基地

 【昭和基地で報道部・菊池健生】第63次南極地域観測越冬隊は10日、昭和基地で、日本隊で唯一遭難死した福島紳(しん)隊員を慰霊した。先頭で手を合わせたのは、福島隊員と一緒に外に出た隊員の下で学んだ沢柿教伸(たかのぶ)越冬隊長(55)=法政大、富山県上市町出身。本格的な越冬生活を前に、32人が教訓を胸に刻み、安全を誓った。

 同基地のある東オングル島の石積みの塔「福島ケルン」前で慰霊。63次隊員らは沢柿隊長から遭難の経緯を聞き、焼香して黙とうをささげた。

 4次越冬隊の福島隊員は1960年10月10日、子犬の餌やりと海氷上のそりを点検するため、故吉田栄夫(よしお)さんと外出。天候が急激に悪化し、引き返す途中で行方不明となった。遺体は68年2月9日、9次隊が約6キロ離れた西オングル島で発見した。

 沢柿隊長は国立極地研究所在籍時、吉田さんの下で氷河地形学を学び、福島隊員の話も聞いた。沢柿隊長も北海道大山岳部で同期の友人を亡くしており、自分の体験と重ねることもあった。「私の中では風化しておらず、福島さんが心の中に生きているような感覚だ」と語る。

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 記事全文は、2月12日付の岩手日報本紙をご覧ください。

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