2022.01.04

氷河上で迎えた新年 観測一休み、おせち堪能

 【南極大陸で報道部・菊池健生】2022年は氷河上で迎えた。昭和基地の南約20キロにあるラングホブデ氷河で、忙しく観測を続ける隊員たちも三が日は一休み。支給された食材でおせち料理を作り、ささやかな正月気分を楽しんだ。

食堂テント内で「おせち料理」を囲み、正月気分を楽しむ隊員たち。食材を工夫してこしらえた=1日午後2時10分ごろ、南極大陸

 「明けましておめでとう」「今年もよろしく」。1日朝、氷河上に設営したベースキャンプの食堂テントに隊員が集まる。

 いつもなら朝食後すぐに観測を始めるが、約5キロ離れた観測機器のチェックに行った隊員を待ちつつ、調理開始。切り餅や数の子など年始用に持ち込んだ食材と余った食材を合わせ、正月料理を仕上げていく。

 計7人のチームのリーダー、63次夏隊の杉山慎(しん)さん(52)=北海道大低温科学研究所、愛知県春日井市出身=は「こういう細かい作業が好き」と彩り良く食材を盛り付けた。

 テント内のテーブルに赤飯、かまぼこ、栗きんとん、焼きエビ、マグロやタコの刺し身などが並ぶ。観測隊のシェフにはカニをもらった。62次隊からの鏡餅もうれしい。

ベースキャンプから約8キロにあるアデリーペンギンの営巣地。親鳥がひなに寄り添う=南極大陸・ラングホブデ袋浦

 元日は穏やかに過ごしたが、2日は天候悪化のため、1人1張りのテントで待機。約8キロ離れた「袋浦(ふくろうら)」にはアデリーペンギンの営巣地があり、200羽以上が子育て中だが、キャンプでは隊員以外の生命は感じられない。

 チームは氷河や氷床変動のメカニズムに迫る観測を行う。3日はレーダーを使って氷の厚さを測定。4日以降に本格的な活動を再開する。

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