2022.01.30

長期観測、世界に貢献 昭和基地開設65周年

開設65年の昭和基地がある東オングル島と南極大陸(写真奥)=本社小型無人機で報道部・菊池健生撮影
開設65年の昭和基地がある東オングル島と南極大陸(写真奥)=本社小型無人機で報道部・菊池健生撮影

 【昭和基地で報道部・菊池健生】昭和基地は29日、開設65周年を迎えた。4棟で始まった基地の建物・施設は60棟以上に増え、世界屈指の拠点に。日本の観測隊は気候変動解明につながる氷床コア掘削や、オゾンホール発見など成果を重ねてきた。地球の環境センサーとして南極の存在感は高まっており、隊員たちは同基地を中心に地道な活動を続ける。

 同基地は1957年1月29日に開設。分厚い氷に覆われ、他国からは「接岸不能」と言われていた場所で、南極大陸手前の東オングル島に拠点を置いた。建物は日本初のプレハブ建築で、技術は国内の住宅建築にも応用されている。

 厳しい環境に越冬できる基地を置いたことで、温室効果ガス監視などの長期観測が可能に。沿岸や内陸に行動範囲を広げる拠点となり、氷床コア掘削や大量の隕石(いんせき)、コケボウズなど多くの発見にもつながった。オーロラ帯の真下にある利点も大きく、国際協力・共同観測推進の観点からも極めて重要な存在となっている。

 63次観測隊の牛尾収輝隊長は「昭和基地が現在の科学研究の発展に貢献できる安定的基盤を築き上げられているのは、先達のご尽力のたまもの。重みを現場で実感しながら、これからも継続への一翼を担うべく(昭和基地での)貴重な機会を最大限に生かしたい」と語る。

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