リレーエッセイ イワテライフの楽しみ方

千田優子さん第1回(全2回)

 
「産後ケア」の活動の一環として赤ちゃんをお世話する筆者(通常はマスクを着用しています)

 まんまるママいわては、「地域で助産師に出会える場をつくり、ママたちをサポートしたい」と、東日本大震災をきっかけにスタートしたNPO法人です。

 妊産婦の交流・相談の場である「まんまるサロン」(花巻市、北上市、釜石市、大槌町)と、産後まもない母親たちがゆっくり心身を休め、相談できる場「産後ケア」(花巻市と北上市は個別型、釜石市は集団型)の二つが、現在の活動の中心となっています。

 妊娠、出産、産後の時期は、女性の心も身体も大きく変化します。特に産後は、産後うつ、虐待、産後クライシス(夫婦関係の危機)に陥るリスクが高まります。父親の育児休暇取得が増えてきたものの、現代の育児の中心は依然として母親です。また、会員制交流サイト(SNS)など情報ツールの発達によって情報が氾濫し、「他と比べて自分はできていない。おかしいのではないか」と自分に落第点をつけ、不安や困難さを感じる母親たちからの相談が増えています。さらに、昨今の新型コロナウイルス感染防止を強いられた生活で自由に外出できず、母親たちはいっそう孤立感を強めていると感じています。

 子育て期の母親にとって最も重要なのは、家族や他者から認められ大切にされること。そのため、まんまるママいわては地域の伴走者として母親に寄り添い、母親の立場に立って一緒に考えていくことを大事にしています。

今月の人 千田優子さん
北上市出身・在住。助産師でNPO法人「まんまるママいわて」副代表理事。東京の総合病院産婦人科で2年間勤務後、結婚を機に帰郷。助産師として地域で母親たちのサポートをする傍ら、ウォルドルフ人形講師として自宅隣の「アトリエ・たね」で人形教室・手仕事教室を主宰。1男5女の母。