東京大素粒子物理国際研究センターの山下了(さとる)特任教授は24日、盛岡市内で国際リニアコライダー(ILC)の最新動向について講演した。「今が非常に重要な時期で、日本政府は(誘致に)前向きな姿勢を示すべきだ」と強調した。

 県ILC推進協議会(会長・谷村邦久県商工会議所連合会長)の役員会に合わせ、約40人が聴講した。

 国際推進チームが今月公表した、準備研究所を2022年に設立するまでの工程や運営方針を盛り込む提案書について、山下氏は「米国は新政権もILCを支持し、準備研究所への移行を期待しているが、欧州は進展状況に懐疑と期待の両面があり、動きを見ている」と説明した。

 その上で「解決には、日本から欧州へ国際的議論を行い、欧州内の議論を同時に進展させる必要がある」と指摘。「海外の政府は予算措置をするために、日本の対応に注目している。重要なタイミングを迎えている」とし「日本でILCを実現する意義や価値やコスト、リスクについて、今こそ正面から議論しなければいけない」と述べた。

 推進協は役員会で、準備研究所の設立に向け、国際的な議論を推進するよう日本政府に求める要望活動の強化など事業計画を確認。谷村会長は「提案書は国際間の具体的な道筋を示した。実現に向け全力で取り組む」と決意を示した。