花巻支局に着任し2カ月半が経過した。初めて暮らす土地で四苦八苦だが、地域住民に支えられながら充実した毎日を送っている。

 着任から2週間で、歴史的な場面に立ち会った。花巻球場で行われた北東北大学野球春季リーグ1部の開幕戦で、富士大の金村尚真投手(3年)がリーグ史上2人目の完全試合をやってのけた。

 金村投手の冷静なマウンドさばきとは対照的に、シャッターチャンスを逃せない、とカメラを持つ手は緊張と興奮で震えていた。試合後に「チームが勝ててうれしい」と自分の偉業より勝利を喜ぶ金村投手の姿が印象的だった。

 圧倒的な強さを見せた同大はリーグ優勝。後日、上田東一市長を訪問した山城響主将(4年)は「コロナで大変だった時に地域の方から食料品など多くの支援を頂いた。感謝を伝えるプレーをしたい」と全国大会への意気込みを語った。

 地域への恩返しを誓うその力強い声色に、新型コロナウイルスの影響で約1カ月間練習できない状況ながらも優勝したチーム力の高さをひしひしと感じ、圧倒された。

 残念ながら全国大会は2回戦で敗れたが、地域への感謝を忘れずにプレーする選手たちは今後も著しい成長を遂げるはずだ。私も支えてくれる人への感謝を胸に、成長し続ける支局生活にしたい。

(大友亮)