鮮やかな大輪が早春の一関市の夜空を彩った。先日、一関商工会議所青年部が市内小中高校の卒業生にエールを送ろうと実施したメモリアル花火。新型コロナウイルスの影響でさまざまな制約がある中、最後の学年を過ごした子どもたちにすてきな思い出をプレゼントした。

 一方で地域の学校の将来を巡り、気掛かりな問題がある。県教委が示した一関工高と水沢工高の統合方針だ。地域からはブロックを越えた統合を疑問視し、市内企業の人材確保を懸念する声も上がる。一関工高は地元の設立運動により開校した市立高が前身で、地域の思い入れも強い。

 同校の3年生を取材する機会があった。資格取得に励むなど充実した3年間を振り返り、「一流の技術者になって社会に貢献したい」と話す生徒たちをまぶしく感じた。それと同時に、子どもたちがこれからも自分の好きな道で輝けるよう、私たち大人にできることは何だろうと考えさせられた。

 今月で一関を離れることになった。的外れな質問にも丁寧に答えてくれる地域の人たちの温かさに支えられ、貴重な2年間を過ごすことができた。「お世話になった方々への感謝と、未来を担う子どもたちにエールを」。打ち上げられる花火に、自分の願いも乗せた。

 (窪田充)