2021.03.24

準備研への進展状況説明 ILC、国際推進チーム3人が講演

 国際リニアコライダー(ILC)の誘致を目指す東北ILC推進協議会(共同代表・大野英男東北大総長、高橋宏明東北経済連合会名誉会長)は23日、オンライン形式で講演会を開いた。ILCの前身となる準備研究所の設立に向け活発に動いている国際推進チームの主要メンバーが、最新の情勢や実現の意義を説いた。

 チーム議長のスイス連邦工科大ローザンヌ校の中田達也名誉教授、ともにチーム部会長で高エネルギー加速器研究機構(KEK、茨城県つくば市)の道園真一郎教授と米カリフォルニア大バークレー校の村山斉(ひとし)教授の3人が話題提供した。

 中田氏は「準備研究所の組織や設立手順、必要な予算や人材などの素案を(間もなく)まとめる」と説明。政府間協議を進める上で重要な、コストの確定には「準備期間(2022~26年ごろ)の中頃までに建設地を定める必要がある。日本政府が(誘致に)前向きな姿勢を示すことが重要だ」と訴えた。

 道園氏は「建設期間は最大で千人以上、平均で830人が要る」との見通しを示し「スムーズに建設へ移行するため、準備期間の人材育成が非常に重要となる」と語った。

 村山氏は「ヒッグス粒子が宇宙の秩序をつくったと考えられるが、発見から間もなく性質はよく分かっていない。詳しく調べるのがILCだ」と意義を強調。直線型の加速器は延長を伸ばせば新たな研究テーマに挑めるとして「何十年単位で長く発展し続ける施設になる」と展望した。

 ILCは宇宙創成の謎に迫る素粒子物理学の巨大研究施設。岩手、宮城両県の北上山地(北上高地)が建設候補地とされ、実現すればアジア初の国際プロジェクトとなる、日本政府が誘致の可否を検討している。

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 講演会の詳報は、3月24日付の岩手日報本紙をご覧ください。

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