新トレ@盛岡・上野法律ビジネス専門学校

 盛岡市材木町の上野法律ビジネス専門学校(久保田高永校長)はこのほど、総合ビジネス学科観光ビジネスコースの授業に岩手日報社のNIB講座「新トレ」を取り入れた。中国人留学生が日本を知るツールとして地元紙の読み方を学んだ。

就職活動や学習、生活に役立ちそうな記事を探す中国人留学生ら

 岩手日報社の記者らが講師を務め、同コースの留学生6人が受講。留学生らは日本で観光業への就職や、大学進学を目指しており、地元紙を読むことで日本語の読解力を高め、岩手の情報を収集する狙いで初めて実施した。

 中国の新聞は横書きが主流だが、日本は縦書きで各面のトップ記事は右上に配置されることを紹介。読み方のルールとして、流し記事とは異なり、箱組みでは見出しを飛び越えて記事が流れる点を伝えた。

 記事の概要は最小限の文字数で見出しに凝縮されており、まず見出しを中心に目を通すことで短時間で情報が得られることを説明。日本の新聞を手にするのは初めてという受講者が大半だったが、10分間で紙面全体に目を通し、就職活動や生活に役立ちそうな記事を探す体験に取り組んだ。

 日本の大学への進学を志望する杜俊霖(としゅんりん)さん(21)は「新聞の情報の正しさはとても重要だ。自分にとって役に立つ」と関心を高め、日中の文化交流に携わりたいという李邦(りほう)さん(26)は「ニュースがたくさんある中、何が正しいのか判断できなかった。時間をつくって、信頼できる情報を得たい」と意欲を示した。


地域を知る最適な教材

恩田教諭 一問一答

 留学生の授業に新トレを取り入れた狙いなどを上野法律ビジネス専門学校の恩田陽子教諭に聞いた。

(聞き手=NIE・読者部 鈴木義孝)

「岩手を知る教材として、地元紙ほど適したものはない」と語る恩田陽子教諭

-留学生たちの反応を見て。

 「予想以上に興味を持って授業を聞き、新聞を読んでいた。学生たちは日本の文化や社会を学び、日本で就職したいと志して、母国を離れてこの学校に来た。学校のテキスト以外で日本に触れられるものがないかと考え、新聞を取り入れたいと以前から思っていた」

-新聞を読むことでどんな効果があるか。

 「日本語を読み、理解することは、書く力につながる。日本で進学したり、仕事に就くには、書く力が求められる。日本語で会話ができるだけでなく、自分の考えを文章で伝えることが必要で、そのためにも新聞は生きたテキストになる」

-学生たちへの期待は。

 「日本で生活するためには、日本人の文化や考え方を知ることは必ずプラスになる。自国の誇りは持ちつつも、日本の良いところを吸収し、いい関係を築いてほしい。新聞で得た情報をきっかけに、日本人との交流につながるといい」

 「東京のような大都会に憧れはあるだろうが、学生たちは縁あって岩手で学ぶことになった。しっかり勉強をしたい留学生にとって、岩手は絶対にいい場所だ。人生の中のわずかな期間かもしれないが、ここ盛岡に暮らしたことを忘れてほしくない。岩手を知る教材として、地元紙ほど適したものはない」

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