今年の二戸地域では、企業や住民が互いにノウハウを持ち寄り、新たなことに挑戦する「コラボ企画」の取材機会が多かった。

 例えば、二戸市の企業4社による新商品「巖手(いわて)とりから」、地域おこし協力隊らが協力した生演奏イベント「イワテ・ミュージック・ラバーズ」、九戸村の非公式キャラクターと養鶏業者や飲食店などが組む「オブチキ感謝祭」…。どれも地域性を生かし、そしてユニークだった。

 年が明ければ、同市福岡の呑香(とんこう)稲荷神社(小保内威彦(あきひこ)宮司)で元日、漆染めお守りの提供が始まる。地元の福祉事業所ポトラガーデン(小軽米健太代表取締役)が手がける漆染め生地を活用する新たな試み。小保内宮司は「地元の宝を神社で生かせないか」と思い立ち、かねて交流のあった小軽米代表に声を掛けた。

 県北の旧浄法寺と一戸、二戸、九戸、軽米の5市町村を線で結ぶとカシオペヤ座の形になるとして、明るく美しい地域をつくろうと「カシオペア連邦」を宣言して30年。脈々と受け継がれてきた伝統文化と、意欲ある人たちのアイデアや行動力。個々でも魅力は十分だが、手を取り合うことでさらに大きな力になる。

 2021年も残りわずか。縁あって取材のフィールドとなった二戸地域が「輝きを増すように」と願い、初詣と漆染めお守りの入手で新年のスタートを切りたい。

(石森明洋)