エイジレス・ライフの取材が楽しみだ。高齢期の生き方の参考にしてもらおうと、内閣府は年齢を重ねても生き生きと暮らす個人や団体を選び、毎年実践事例を紹介している。

 9月、本年度のリストに奥州市水沢の小野伊豫(いよ)さん(92)の名前を見つけた。女性団体のリーダーとして長年活躍し、15年前に文部科学大臣表彰を受けた際にも取材。「一番の宝物は出会い」「まだまだ元気なおばあちゃんでいたい」と語っていたのを思い出す。資料によれば、今もなお女性団体の良き相談役を務めているという。

 懐かしさを感じて電話をかけると、以前と変わらない明るい声。小野さんも私を覚えてくれていた。後日取材に伺うと、柔和な笑みも当時のままで「がんづきや漬物作りが楽しい」と元気そう。15年前に会った際のやりとりまで思い出す記憶力にも驚いた。さすがに行動範囲は狭くなったようだが、今も仲間と交流を続け、趣味の俳句や詩吟を楽しむ様子を聞き、私も楽しくなった。

 市内からは昨年も受章者が選ばれている。「高齢化社会」というと負の側面に目が行きがちだが、小野さんのように快活なお年寄りに出会うと、イメージは変わってくる。地域に希望を与えるべく、元気な背中を見せ続けてください。

(佐藤俊男)