一関で迎える3度目の冬。昔から寒さが苦手で昨季は大雪に泣かされた。「今年はあまり降らないで」と祈るような気持ちで日々過ごしている。

 例年約10メートルの雪が積もり、現在冬季休業している一関市厳美町の須川高原温泉には、春から秋にかけて取材で何度も足を運んだ。

 新型コロナウイルス禍で苦境が続く中、誘客につなげようと多彩な取り組みを展開。同温泉の実虫山人(みのむしさんじん)さん(ペンネーム)が作成した紙芝居「須川ものがたり」は演出を交えた読み聞かせが人気で、涙ものだ。

 取材を通じた縁で、温泉関係者の集い「山人会(さんじんかい)」の一員となり、10月には宿に泊めさせていただいた。強酸性の名湯は言うまでもなく最高。栗駒山の紅葉も美しい。上司からの電話で酒席を何度も抜け出す私に、従業員の皆さんが「記者の仕事は大変ですね」と気遣ってくれた時は、優しさが身に染みた。

 来年の楽しみは、栗駒山の火山ガスによる須川コースの通行規制が一部解除される見通しで、産沼コースと合わせて登頂できること。思えば、5月の山開き取材で靴の選択を間違え、残雪に足を滑らせ苦い経験をした。自戒を込めて呼び掛けたい。栗駒山登山はしっかり準備を整えて。そしてぜひ、須川高原温泉につかってください-。

(菅野燈)