【東京支社】文部科学省の国際リニアコライダー(ILC)に関する第2期有識者会議(座長・観山(みやま)正見岐阜聖徳学園大学長、委員14人)は29日、第4回会合をオンラインで開いた。研究者がILC準備研究所の関連費用などを説明。同省はILCに対する欧米各国の最新動向を示した。

 全委員が参加。東京大素粒子物理国際研究センターの浅井祥仁センター長は、準備研究所で手掛ける超伝導加速空洞の開発費について「欧州、米国の研究所がそれぞれ数年で15億円程度準備できるとしている。日本は検査システムなどのインフラを含め50億円ほど必要になる」と述べた。

 同省の坂本修一審議官は10月の米国、英国、フランス、ドイツとの意見交換の結果を説明。ドイツは「コスト面のより明確な情報が必要」、米国は「日本の誘致表明を前提に、準備研究所段階に進むことを引き続き支持する」との姿勢を示したという。

 委員からは「超伝導加速空洞の共同開発でどれだけ政府間協議を進めやすくなるのか」「日本が覚悟を決めないと欧米もついてこない。研究者にも日本が率先してやらない限り実現しないという気構えがもっと必要だ」などの意見が出た。

 有識者会議は次回から意見の取りまとめに入り、年度内に政府に示す方針だ。