八幡平支局に着任して8カ月。取材先で出会う皆さんの温かな心遣いに助けられながら、日々新鮮な驚きを得られている。

 一番の驚きは市内で起業する20、30代が多いことだ。プログラミング教育、企業の人材採用、農業支援など、これまでに取材した人たちだけでも分野は多岐にわたる。

 起業の動きを後押しするのは市が進める「起業志民プロジェクト」。コア事業の無料プログラミング講座は全国で知名度が増し、倍率数十倍の人気講座となった。本年度は1回の講座日数を増やし、起業家の「先輩」が事業の始め方を伝授するなど、より起業しやすい仕組みづくりが進む。

 雄大な自然やレジャーなどさまざまな魅力のある地域だが、起業家に八幡平市を選んだ理由を質問すると、意外にも「人」という答えが多く返ってくる。

 「この人が住むこの地域なら面白いことができそうだから」「先輩起業家と会い、同じ場所で仕事をしたいと思ったから」。希望に満ちた言葉を聞くと、この地域には若者を引きつける魅力や、ずっとつないでいきたいと思える人の縁があふれているのだと強く感じる。

 少子化が進む中、明るい光となっている若い世代の挑戦を、これからも追い続けたい。

(牛崎想也)