新型コロナウイルス感染者になれば不当な非難にさらされ、周囲にも迷惑が掛かるとして、県内で、症状があっても相談や受診をためらうケースが出ている。受診控えは症状の悪化とまん延を招く。今や、誰が感染しても不思議ではない。当事者はちゅうちょなく相談し、周囲はいたずらに騒がず、予防に努める対応力が問われている。

 「相談すべきだと思っても、社会的な影響や注目が大き過ぎて言い出したくないという方がだいぶ多い」。盛岡市保健所の矢野亮佑所長は20日、記者団にこう明かし、環境づくりに協力を求めた。感染者を特定しようとする動きや、あらぬうわさを流したり、ネット上で誹謗(ひぼう)中傷に及ぶケースがあるためだ。

 7月29日に県内初の感染者が確認された後も、盛岡市帰国者・接触者相談センターには同様の訴えが寄せられている。自覚症状がある本人が申し出をためらい、心配した周囲が電話を寄こす例もある。