県は、国際リニアコライダー(ILC)の地下施設模型を制作した。電子と陽電子が衝突する部分に当たり、計画の具体的検討が進む中で、国内誘致に向けて施設のイメージを分かりやすく伝える。

 県立産業技術短大の野村行憲(ゆきのり)講師に依頼し、高エネルギー加速器研究機構(KEK、茨城県つくば市)のデータを基に3Dプリンターで作った。千分の1スケールで、地上から検出器と冷却水や電線などを搬入する立て坑や、検出器2台を設置する深さ110メートルの空間を表現した。

 模型は盛岡市北飯岡の県先端科学技術研究センター内に設置するほか、各地で展示する。県ILC推進局の植野歩未(あゆみ)ILC推進監は「どんな施設を造る計画かイメージしてほしい」とする。

 衝突地点の地上には7~10ヘクタールの敷地に検出器組立棟や制御棟、変電所などが建設される。岩手大、県立大で客員教授を務める吉岡正和氏は「設計は進んでおり、日本の高い技術で建設できる」とする。

 ILCについて、KEKは8月に国際推進チームを発足し、準備研究所を経て順調なら5年後にも正規の研究所設立と建設着手を見込む。