盛岡市の盛岡一高(佐藤有校長、生徒844人)理数科3年のチーム「モリオカンデ」が、欧州合同原子核研究所(CERN、スイス)の主催する国際コンテストで特別表彰に選ばれた。放射線について正しく理解してもらうため、身の回りの物によって遮られ、減少する放射線を比較する研究を英語でまとめた。県が誘致を目指す国際リニアコライダー(ILC)の先進地の研究者らに評価され「今後のモチベーションにつながる」と感激する。

 メンバーは金沢青空(はるく)さん、中村俊貴さん、佐々木悠人(はあと)さん。コンテストは高校生が対象で上位2チームにCERNなどで実験する機会を提供する。7回目の今回は欧州や米国など47カ国から198チームが応募した。特別表彰(10チーム)は最終選考23チームに次ぐ結果で、日本のチームの表彰は初めて。

 研究では、霧を充満させた箱に放射線(ベータ線)を射出。その間にプラスチック製品やトランプなど身の回りの物を置き、どのよに遮られるか観測した。昨年10月に県がILC誘致に関連して初開催したコンテストで1位になった発表を発展させた。

 今年1月から準備を始め、英語で資料を作成したほか、研究内容を分かりやすく紹介する動画もつくり3月に応募した。将来研究者を目指す金沢さんは「英語の資料や動画をまとめることは難しかったが、3人の活動が評価された」と自信を深める。

 留学や海外での研究を希望する中村さんは「試行錯誤する大切さを学ぶことができた」と喜びをかみしめ、佐々木さんも「実験で得られたデータをどのように分析するか、いい経験を積むことができた」と笑顔を見せる。

 CERN側から選考理由は公表されていないが、高エネルギー加速器研究機構(KEK、茨城県つくば市)名誉教授でCERN協力研究員の山本明さん(70)は「可視化した放射線を自身で製作した道具を使って観測した点や、自主的に実験や研究に取り組む姿勢が評価につながった」とたたえる。