盛岡一高野球部 川村尚紀主将

 野球をしている高校生なら誰もがそうであるように、甲子園にあこがれ、甲子園出場を心に期して、厳しい練習もいとわず情熱を注いできました。

 野球部以外の運動部や文化部に所属する友人の多くが、3年生最後の大会への出場機会を失い、失意と落胆の中、葛藤を抱えながら引退を決意しています。これまで情熱を傾けてきたことに取って代わる何かを見つけることは、容易なことではありません。

 夏の甲子園の中止は残念なことですが、県大会を開催するために、現在多くの方々が力を尽くしてくださっていることに感謝しています。私たちがこうして野球に打ち込むことができるのは、多くの方々の支えと応援があるからであり、応援してくださるすべての方々、指導してくださる先生方への感謝の気持ちをあらためて感じています。

 盛岡一高硬式野球部は、今年創部121年を迎えます。私たちがプレーしているグラウンドには、連綿と紡がれてきた歴史とともに、幾多の歓喜と苦悩、そして涙と汗が染みこんでいます。

 このグラウンドでプレーできることに誇りをもち、こうして野球ができる時間を大切に、チームが一つにまとまって大会に臨みたいと思います。そして“素通り”しなかった夏に、高校3年間で培ったすべてを注ぎたいと思います。