2月29日付に掲載されるはずだった宮古商高(現宮古商工高)女子卓球部の記事と写真がある。新型コロナウイルス感染症の影響で、掲載前日に全国高校選抜大会中止が決まり、お蔵入りとなったものだ。

 部員数(当時)がエントリーできるぎりぎりの4人のみで東北大会6位に入り、宮古商高として最初で最後の全国選抜団体切符を勝ち取った。全員が地元宮古市出身。全国の舞台で「古里に勇気を」と活躍する姿を見てみたかった。

 後日、岩手開催のインターハイも中止が決定。悲嘆に暮れる彼女たちに掛ける言葉は見当たらなかった。

 「安全対策が難しい」として県高校総体代替大会は開かれず、国体も中止。一方で、日本高野連は8月、選抜高校野球大会で出場校に選ばれた32校による交流試合を甲子園球場で計画する。高校3年生のために大会を開く動きは各県、各競技で広がっている。

 感染リスクがあり、既に引退した生徒もいる中、否定的意見もあるだろう。だが諦めずに、今も卓球を続ける生徒がたくさんいる。「感染者ゼロ」の岩手だからこそ、手を尽くし、せめて県大会規模の代替大会を開けないものだろうか。

 このご時世、卓球に限らず、とかく二の次とされがちだったスポーツの話題。だからこそ今、声を大にして言いたい。

(工藤 光)