大船渡支局に着任して約3カ月。新型コロナウイルス感染症の影響で、一時は暗い話題が目立ったが、だんだんと明るい話題も増えてきてうれしい。旧甫嶺(ほれい)小跡地を利用した自転車競技バイシクルモトクロス(BMX)の屋外コースが5月9日に利用開始となったこともその一つだ。

 合同会社TXF(福山宏代表社員)の福山北斗さん(24)とプロライダー桑野孝則さん(21)を中心に一からコースを製作。全長約350メートルを整備するため3カ月も石を取ったり、砂を固めたりと地道な作業を繰り返した。黒く焼けた肌に苦労の跡がにじむ。

 2人はともに東京都出身だが、「岩手、東北を盛り上げたい」との一心で、大船渡市に移住した。行動力と思いの強さに胸を打たれる。岩手のために奮闘する同世代に、取材しながら関心しきりだった。

 「BMXがきっかけで、いろいろな人が集う場所になってほしい」と福山さん。9月には市が旧甫嶺小校舎を甫嶺復興交流推進センター(仮称)として改修し、地区内外の住民交流と宿泊機能を備えた体験型観光の拠点が完成する。少しでも早く同感染症が収束し、全国の利用者が地元の子どもたちと笑顔の輪を広げる光景を心待ちにしている。

(清川航矢)