【東京支社】萩生田光一文科相は23日の記者会見で、国際リニアコライダー(ILC)計画の重要性に言及した19日公表の次期欧州素粒子物理戦略について「具体的な協力を持って参加するところまでは踏み込まなかったと認識している。米欧の政府機関との意見交換など対応していく」と協議継続の姿勢を示した。

 同戦略の内容を「欧州の将来の加速器研究計画に、より多くの分量が割かれ、技術的・財政的な実現可能性を調査すべきことも記載されている」と評価。その上で、ILCに関しては「具体的な協力」までは踏み込んでいないと指摘した。

 スイスの欧州合同原子核研究所(CERN)が19日公表した同戦略はILCの位置づけについて「戦略に適合する」とし、日本でタイムリーに実現される場合「協働を望む」と明記した。

 高エネルギー加速器研究機構(KEK、茨城県つくば市)は文部科学省の予算措置の検討に必要な「学術研究の大型プロジェクトの推進に関する基本構想(ロードマップ)」にILC計画を申請。同省はヒアリング審査などを経て9月以降にロードマップ案の取りまとめ、パブリックコメント(意見公募)を経て策定・公表を予定している。