パソコン使い記事探す

岩手日報デジタル版を活用した授業で農業に関する記事を探す黒沢尻北小の5年生

 県内のNIE実践で、デジタル化が進みだした。北上市の黒沢尻北小(船田浩校長、児童780人)は本年度、授業に岩手日報デジタル版を活用する先進的な取り組みを始めた。学校と岩手日報社がデジタル版の契約を結んだ県内初のケース。学校現場の情報通信技術(ICT)環境の整備が進む中、新聞活用の方法も多様化している。

 今月中旬、5年3組担任・小田嶋竜教諭(42)と児童34人は、同校コンピューター室で岩手日報デジタル版を使って社会の授業に取り組んだ。

 この日のテーマは「農業に関する新聞記事から学ぼう」。授業は、1人1台ずつパソコンを使って▽過去1カ月分のデジタル版から記事を探す▽選んだ記事を印刷する▽ワークシートにスクラップし、感想を書き込む▽発表する-という内容だ。

記事を探すポイントについて、児童を指導する小田嶋竜教諭(右)

 冒頭、小田嶋教諭は岩手日報の記事を示し、遠野市の中学生がフキを収穫したことを紹介。「みんなも農業に関する新聞記事を探してみよう。身近な地域の農業の様子や課題が分かるかも」と呼び掛けた。

 子どもたちはそれぞれパソコンを操作しながら、見出しや写真を手がかりに記事を探す。「滝沢市の保育園で田植え体験」「陸前高田市で北限の茶を摘み取り」「奥州市で新規就農者向けの研修」-。思い思いの記事が見つかった。

 印刷し、ワークシートにスクラップ。「アイガモに豊作託す 一関・新沼小児童が放鳥」の記事を選んだ児童は「社会科でカモを田んぼに放すといいことを習ったけれど、岩手県でもやっているところがあるんだと思った」と書き込んだ。

 発表の際は、特定の子どもが選んだ記事を大型テレビに映し、クラス全員で共有。教科書で習った知識を深い学びに結びつけた。

 黒沢尻北小は、子どもたちの読解力向上を目指してNIEに取り組む。デジタル版導入の意義について船田校長は「大きい規模の学校だと、児童全員に新聞を配布するのが難しい。子どもたち一人一人の手の中に新聞がある環境が大事」と強調する。

 導入に当たり、同校では全教員対象の研修会を開き、使い方を習得。現在は高学年を中心に授業でデジタル版を活用しており、今後は低学年にも拡大する。小田嶋教諭は「子どもたちは楽しみながら記事を読んでいる。各教科にも活用の幅を広げていきたい」と意気込む。


世界を知れて面白い・佐藤 未来(みく)さん

 ドイツのアスパラガス栽培の記事を見つけ、新型コロナウイルスの影響があると知った。新聞には岩手だけでなく世界の記事が載っている。いろんな地域のことが分かり面白い。教科書で習ったことが実際の社会でも起きていることが分かった。

教科書にない内容も・佐藤 結斗(ゆいと)君

 農業に関連する記事を探すのは難しかったが、写真を手がかりに見つけることができた。デジタル新聞は教科書に載っていない内容の記事がたくさんあった。パソコンで読めるのは面白い。これからもいろんなことを調べてみたい。

文字拡大で見やすく・葛巻 利都(りと)君

 パソコンを操作できるこの授業をいつも楽しみにしている。教科書に載っていないことや、自分の好きなことが調べられるのが楽しい。画面の文字の表示が小さいとき、拡大して見やすくすることができ、写真もきれいに印刷できた。

新聞使う授業楽しみ・宇津志理咲(うつしりさ)さん

 授業で農業に関わる若い人が少ないと習ったが、新聞を調べると、子どもたちの農業体験など農業を盛り上げる動きがあることに気付いた。記事を探す時は見出しや写真を手がかりにすると探しやすい。これからも新聞を使った授業が楽しみだ。