第163回芥川賞、直木賞(日本文学振興会主催)の候補作が16日付で発表された。直木賞の候補作には、本県が関わる2作品が入った。

 伊吹有喜さんの「雲を紡ぐ」は、いじめに遭い不登校になった東京の高校生美緒の物語。美緒は、祖父が営む盛岡市のホームスパン工房に入門し、徐々に元気を取り戻していく。3代にわたる家族のほころびと再生を描く。伊吹さんは三重県生まれ。

 馳星周さんの「少年と犬」は東日本大震災で釜石市の飼い主を失った犬「多聞」のドラマ。震災から半年後、仙台市の男に拾われた犬は、いつも南の方角に顔を向けていた。日本各地を転々とする犬が、さまざまな人と関わる中で生死を見つめる。馳さんは北海道生まれ。