緊急事態宣言の全面解除を受け、特命取材班には「気の緩みが怖い」など、感染症の再拡大を懸念する声が相次いで寄せられている。6月から段階的に社会経済活動の制限が緩和され、感染予防との両立を目指す生活が始まるが、感染症は収束に至っておらず、専門家は偏見や根拠のないうわさが生じやすい状況が続くと分析。「他者よりも、自分ができる感染予防に目を向けることが大切だ」と呼び掛ける。

 盛岡市の50代女性は特命取材班に「首都圏からの移動が可能になると、感染拡大の第2波が心配だ」と声を寄せた。マスク着用や手洗いなど感染予防に気を使う日々を送るが、商業施設の混雑や県外ナンバーの車の増加などが気になる。

 自粛要請終了後、感染リスクを減らす「新しい生活様式」に対する取り組みも人それぞれの面があり、徹底していない人への不安感は残りそうだ。

 岩手大人文社会科学部の鈴木護准教授(社会心理学)は「考えの違いは、一歩間違えると差別や偏見につながる。不安が残る現状はデマも広まりやすい。他者との比較で不安が消えるわけではなく、自分ができる感染予防を日々積み重ねることが大切だ」と語る。