新型コロナウイルス感染症の予防に気を配る盛岡市内の妊婦から「国のマスクより先に市からマスクが届いた。ありがたいけど、なぜ?」と特命取材班に情報が寄せられた。政府が妊婦に月2枚を配布する事業で不良品が見つかり、配布のめどが立たなかったため市が独自で備蓄分を郵送した。検品を終えた政府のマスクも20日に市に届き、マスクを巡る紆余(うよ)曲折はようやく一息つきそうだ。

 市母子健康課によると、母子健康手帳の交付を受けた妊婦1078人に対して不織布マスク10枚ずつを文書を添えて15日に郵送した。盛岡市では毎年約2千人が出産している。

 国内の全世帯に布マスク2枚を配布する政府の事業と合わせ、4月中旬に妊婦用の布マスクも約50万枚が市町村に発送されたが、全国的に不良品の報告事例が相次いだ。盛岡市にも同20日ごろ届いたが、黒いごみや髪の毛が付着しており返送した。

 郵送後の5月20日には、政府から妊婦用の布マスク4270枚が届いた。個別包装され、使用に問題はなさそう。6月中旬にも郵送する予定だ。市母子健康課の根本雅子課長は「感染症の影響がある中だが、心配なことがあれば遠慮せず相談してほしい」と呼び掛ける。