新型コロナウイルス感染症拡大への警戒が続く中、県央部の女性から「介護施設に入所する父が危篤状態なのに会わせてもらえない。県内の施設はいつになったら面会できるのか」と特命取材班に疑問が寄せられた。重症化しやすい高齢者が入所する施設はクラスター(感染者集団)発生の危険性も高く、家族も含めた面会禁止が続く。取材を進めると、県内各地の施設は感染防止と家族の思いに応えるよう工夫し、面会を認めるケースもあった。ただ、一般の面会再開は施設が判断を任されており、難しい対応を迫られている。

 県央部の女性の父は数年前から県内の施設に入所。例年、冬季はインフルエンザ予防のため面会禁止となるが、今年は同感染症の影響で継続し、半年近く会えていない。「父の体調が悪化し、最後の言葉を掛けたいが、施設が許してくれない。自分で防護服を用意して行くと言っても駄目だった」と焦燥感を隠せない。

 二戸市仁左平(にさたい)の社会福祉法人いつつ星会は、運営する特別養護老人ホームなどで面会規制を継続。介護度の高い入所者もいるため、危篤状態やみとりなど特別な状況となれば、家族を呼んで面会を許可している。

 中田勇司理事長は「難しい判断だが嘱託医にも相談し、細心の注意を払いながら実施している」と説明。パソコンやスマートフォン越しに顔を見ながら会話できるオンライン面会にも対応し「家族の気持ちを考え、できるだけの配慮をしている」と語る。