県が新型コロナウイルス感染症の防止策として「繁華街の接待を伴う飲食店等」への外出自粛を県民に要請していることに対し、関係者の間で疑問の声が上がっている。行政の呼び掛けが客足減に少なからず働く一方、休業要請は解除済みのため支援策が講じられず「理不尽」との印象が広がる。

 県は7日から、緊急事態宣言の延長に伴い、それまで実施していた接待飲食店を含む全業態の休業要請を解除した。だが、クラスター(感染者集団)の発生が懸念されるとして、接待飲食店への外出自粛要請だけは維持しつつ、支援策は示さなかった。

 盛岡市大通で70代の女性が営むスナックは3、4月の売り上げが前年比で8割減少し、5月の大型連休はやむなく休業した。利用自粛を求める県の対応について「店を営業してもいいけれど、補償もないまま、県民に『行くな』とはおかしい」と憤る。

 県保健福祉企画室の吉田陽悦新型コロナウイルス感染症対策監は「他県で実際にクラスターが発生しており、注意の呼び掛けは必要。接客の形を改めたり、万全の対策を講じた上での利用ならば問題ない」と説明。「休業は要請しておらず、協力金のような支援はなじまない。経営が厳しい事業者には、経営支援の枠組みで対応する」と話す。