新たな相棒は「令和丸」-。大船渡市赤崎町の電気工事業田代喜三さん(71)は今春、新元号にあやかった名前を漁船に付けた。1日で改元から1年。平成時代は東日本大震災の津波で自宅が全壊する苦難を経験したが、新元号の令和は「穏やかな時代になってほしい」と願う。

 改元1年を翌日に控えた30日、田代さんは同市赤崎町の漁港に停泊する令和丸に真新しいけん引ロープを取り付けた。

 本業は電気・テレビアンテナ工事などを請け負う田代電業の経営者。震災後は復旧・復興工事に奔走しており、令和最初の1年も「震災後は時間があっという間に過ぎる。復興に向けて日曜も祝日もなく働いていたからね」と苦笑いする。

 東日本大震災で赤崎町の自宅と事務所は津波で被災。復興事業に駆け回りながら、事務所と自宅の再建も果たす慌ただしい9年だった。

 新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう令和の日本。「こんなときに、もしも津波が来たら大変だ。穏やかな時代になってほしい」との言葉に実感がこもる。