奥州市の国立天文台水沢VLBI観測所(本間希樹(まれき)所長)の2020年度予算が半減され、主力事業の観測が約2年前倒しで6月終了する問題で、同天文台が予算を追加し、年度内の観測を続ける方向で調整していることが3日、同天文台への取材で分かった。21年度以降の観測継続が不透明な状況は変わらず、関係者は依然として危惧している。

 同天文台の渡部潤一副台長は取材に対し、「われわれも年度途中でプロジェクトを終わらせたくはない。示したのは当初予算で、あくまで最小値。補正分を5月中には決めたい」と年度内の継続に向け調整していることを明らかにした。水沢観測所については「非常に大事な場所。なくすことは考えていない」とも強調した。

 22年3月まで計画されていたVERA(ベラ)プロジェクトの前倒し終了については「天文台全体の予算が減っている。素晴らしいプロジェクトだが(電波望遠鏡)4台を動かす費用がかかり、論文数の少なさも指摘された」と説明した。