NIE実践、93%に増

 岩手日報社は県内の私立学校を含む小中高、義務教育学校、特別支援学校の全570校(義務教育学校の大槌学園は小中2校として集計)を対象に、NIEに関するアンケートを行い、551校(96・7%)から回答を得た。2019年度、学習に「新聞活用」「新聞作り」を取り入れている学校は514校(93・3%)に上り、18年度に比べ2・1ポイント増加。スクラップ作製や記事を使ったスピーチ、個人・学級新聞作りなど、NIEの幅広い取り組みが県内の学校に浸透している現状を裏付けた。

成果や利点、広く浸透

 回答を得られた551校での「新聞活用」と「新聞作り」の19年度実施状況は、両方行う学校が321校(58%)、新聞活用だけ実践は92校(17%)、新聞作りだけ実践は101校(18%)、どちらも行っていないのは37校(7%)だった。

 校種別でみると、両方行う学校は小学校が199校(66%)と多く、中学校は96校(62%)、高校22校(28%)、特別支援学校は4校(25%)。新聞活用だけ行うのは小学校18校(6%)、中学校27校(17%)、高校45校(57%)、特別支援学校2校(12%)。新聞作りだけは、小学校72校(24%)、中学校22校(14%)、高校1校(1%)、特別支援学校6校(38%)。

震災復興の新聞記事を使った授業で、未来に向けて「自分の決意」を固め、互いに披露し合う大槌学園の児童=2月18日、大槌町大槌

 18年度と同様、小中学校では新聞作りが盛んに行われ、高校では新聞活用に重点を置く学校が多い傾向がみられた。

 新聞活用を図る学校の実践頻度は、日常的に実践は94校(23%)、月に1、2回が90校(22%)、2、3カ月に1回は49校(12%)、年間に数回が177校(43%)。朝学習や家庭学習で盛んに活用する学校がある一方、頻度の低い学校の割合が高い。

 新聞作りを行う学校の実践頻度は、日常的に実践が1校(0・2%)、月に1、2回が17校(4%)、2、3カ月に1回が60校(14%)、年間に数回が大半を占め343校(82%)だった。

 自由回答には▽社会への関心と、自分なりの考えを持てるようになる▽各教科でタイムリーな記事を使い指導に生かせる▽文章の概要を捉え、簡潔にまとめる力がつく▽社会科見学や総合的学習のまとめで新聞作りを繰り返すことで国語力が高まる-と効果を実感する意見が目立った。

 一方、NIE実践の課題として▽カリキュラム調整が難しく、授業に取り入れる時間的余裕がない▽購読していない家庭が増え、必要な部数を確保できない▽新聞作りは内容や作製時間の個人差が大きく、指導に工夫が必要-などの指摘があった。


 【調査方法】県内の小学校311校、中学校161校、義務教育学校1校、高校80校、特別支援学校16校を対象に1月中旬に調査票を送付。3月14日まで551校から回答を得た。義務教育学校は前期(1~6年)、後期(7~9年)に分け、前期を小学校、後期を中学校として集計。回答率は96.7%で、校種別は小学校96.2%、中学校96.3%、高校98.8%、特別支援学校100%。19年度に実施したNIEの取り組みのうち、新聞活用、新聞作りなどについて聞いた。