【東京支社】東北から北海道の太平洋沖にある日本海溝・千島海溝沿いを震源とした地震の想定を21日、内閣府の有識者会議が公表した。最大規模はマグニチュード(M)9クラスとなり、本県南部で6強を想定。本県には10~20メートル以上の津波が到達すると見込んだ。東日本大震災と同様に、起きうる最悪を想定するため、震災後に整備した防潮堤はすべて破壊されるとの極端な前提で推計した。

 防潮堤などハード整備による被害軽減には限界があり、有識者会議は「避難が基本」とした。内閣府は同日、作業部会を設置。人や建物、経済の被害を推計し、対策を検討する。2020年度中にも結論をまとめたい考えだ。

 想定の対象は本県と北海道、青森など計7道県。本県の津波の高さは洋野町19・9メートル、久慈市16メートル、野田村18メートル、普代村19・1メートル、田野畑村20・9メートル、岩泉町26・6メートル、宮古市29・7メートル、山田町21・9メートル、大槌町14・8メートル、釜石市18・5メートル、大船渡市16・2メートル、陸前高田市12・5メートル。

 内閣府は本県分の浸水図の公表を見送った。武田良太防災担当相は21日の記者会見で、本県の津波浸水想定の公表に向け調整を進める考えを示し「地元の不安を取り除き、できるだけ早く公表できるよう丁寧に説明したい」と述べた。