岩手医大大学院創剤学分野3年の杣(そま)悠華子(ゆかこ)さん(31)が、米国がん学会で研究発表することが決まった。がん治療に効果があるとされるビタミンD3をがん細胞に直接届ける薬の調製が、永井記念薬学国際交流財団の海外派遣事業助成に選ばれた。薬剤師として県立中央病院に勤務しながら勉学に励む杣さんは「多くの人に研究を知ってもらい実用化につなげたい」と意気込んでいる。

 ビタミンD3は治療効果があるとされながら、がん細胞に直接届ける方法がなかった。杣さんは、100ナノメートル(ナノは10億分の1)大の脂質のカプセルにビタミンを入れる薬の調製に成功。がん細胞が血液を多く取り込む特性を生かし、細かな血管から直接がん細胞に薬を届けられるようにして副作用を抑えることを狙う。

 米国がん学会は8月ごろ、北米で開催。40を超える国から2万人以上の研究者が参加する。