新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、政府が繁華街の接客を伴う飲食店などへの外出自粛要請を全国に拡大する方針を示した11日、盛岡市の繁華街は土曜の夜とは思えぬほど閑散とし、空車のタクシーが延々と街を往復した。本紙特命取材班にはタクシー運転手や飲食店経営者らの悲鳴が相次ぐ一方、首都圏などとの往来や飲み会の厳しい規制を求める声も増している。感染の終息が見通せない中、経営者らは街頭に立って市民に窮状を訴える。

 「盛岡の夜は死んだ」。同市のタクシー運転手の男性は特命記者係に悲痛な声を寄せた。「観光地も瀕死状態。(政府や県は)自粛要請を人ごとと思っているようだ」と嘆く。

 繁華街に人影はなく、看板が消えたままのキャバクラ店の一方、「俺だけなら今すぐ休業したいが、従業員の生活がある」と、入り口にアルコール消毒やマスク着用を呼び掛ける張り紙を貼り、営業する店も。

 一方、盛岡市大通でキャバクラなど7店舗を経営するネクストイノベーションは、4日から無期限の営業自粛中。佐々木智己社長(34)は「約100人の女性スタッフがいるが命は金で買えないから休業した。売り上げはゼロ。市や国に支援を訴えても『制度がない』で終わり」と肩を落とす。