新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、東京五輪の延期が決まった24日、聖火リレーも中止が決定し、県内に衝撃と困惑が広がった。6月に走る予定だったランナーは今夏に走れないことを落胆しつつ、延期後の五輪開幕前にリレーができるのか状況を注視。東日本大震災からの「復興五輪」をうたう大会が、最大の困難に直面した。

 本県での聖火リレーは、6月17~19日に28市町村で予定されていた。ランナーの一戸町奥中山の盛岡みたけ支援学校奥中山校中学部2年、南舘咲希(さき)さん=同町中里=は「お世話になった方たちに恩返ししたい、という気持ちだったのでショック」と肩を落とす。

 組織委は24日、再開する場合には既に決まっていたルートや走者を尊重する方針を示した。南舘さんは「できればいつか、走りたい。練習は続けていく」と前を向く。

 県実行委選出枠最高齢の奥州市水沢の大崎ミオさん(89)は目の病気のため、本番は孫の伴走を受けて、聖火をつなぐつもりだった。1月に夫善夫さん=当時(91)=を亡くしたばかり。「夫も、応援してくれる人たちも喜んでくれていたのに」と戸惑いを隠せない。