2020.03.12

のんさんと駆ける聖火の道⑥ のんさんが岩手を走る理由

 震災から9年。復興の道のりは、まだ長い。しかし、五輪の聖火リレーは「明けない夜はない」と信じて進んできた県民の姿を世界に示し、感謝を伝えることができるまたとない機会だ。

陸前高田市の中心部には徐々に店舗が増えてきた。市民文化会館や運動公園の整備も進む=2020年2月2日

 田野畑中1年の大沢典佳(のりか)さんは「震災に遭ったところが整備され、復興が進んだ様子を世界中の人たちに見てもらいたい」と期待を膨らませる。

 1964年東京五輪の聖火ランナーを務めた金ケ崎町の飯田実徳(みのり)さん(74)も「今の若い人が年を取ってもずっと思い出すような、素晴らしい光景になってほしい」と期待する。

 のんさんも意気込む。「復興しつつある街の姿を見てほしい。私にとって特別な岩手が、すてきなまちだということを広められるよう、しっかりと走りたい」

 復興五輪の聖火リレーは、岩手と世界の絆をさらに強め、新しい時代の一歩を踏み出す力となるはずだ。

(記事中の年齢と肩書きは岩手日報社が取材した当時のもの)

【岩手の聖火リレー】
 聖火リレーは3月26日から7月24日に行われる。岩手県内は3日間で28市町村の264区間、52.16キロ(三陸鉄道区間を除く)を走る。

 リレーは6月17日、雫石町の雫石中を出発。八幡平市の焼走り溶岩流展望台や世界遺産登録を目指す一戸町の御所野縄文博物館前などを経て三陸鉄道普代―十府ケ浦(とふがうら)海岸(野田村)は鉄路を利用し、久慈市文化会館まで移動する。
 
 18日は岩泉町の岩泉高を出発し、震災後にオープンした陸前高田市の商業施設「アバッセたかた」まで。最終の19日は一関市の一関文化センターを出て平泉町の中尊寺参道や奥州市の国立天文台水沢VLBI観測所などを通り、盛岡市の盛岡八幡宮で終える。

 岩手県内ランナーは、昨季のノルディックスキーW杯ジャンプ男子で個人総合優勝を果たした小林陵侑選手さん(23)=八幡平市出身=をはじめ、スノーボード女子の岩渕麗楽さん(一関学院高3年)、プロボクシング3階級制覇の八重樫東さん(36)=北上市出身=や、世界遺産「平泉」のロゴを書いた書道家の武田双雲さん(44)、被災地の復興支援ボランティア活動を続ける格闘家の高田延彦さん(57)、山田町ふるさと復興大使でタレントの山田邦子さんら県内ゆかり・出身の著名人やスポーツ選手らが名を連ねた

 この記事は、岩手日報社が「LINE NEWS」編集部と共同で企画、構成しました。記事全文は「LINE NEWS」でもご覧いただけます。