東日本大震災から9年となった11日、本県沿岸では県や市町村主催の追悼式が行われた。新型コロナウイルス感染症の対策で例年より小規模となったが、各地の参列者は変わらぬ思いで大切な人をしのび、古里の再生を誓った。

 県と釜石市の合同追悼式は同市大町の市民ホールを会場に135人が参列。野田武則市長は「犠牲者の思いに応え、市民一人一人が夢と希望を持てる釜石の実現に向け、屈することなく復興の道を歩んでいく」と誓った。

 大船渡市、野田村、田野畑村は式典行事をせずに献花のみとし、それぞれ約270人、150人、180人が訪れた。祖父母と母を亡くした野田村野田の会社員畑村晃子さん(41)は「9年はあっという間。震災後は高台移転が進み、近所の人が少なくなって、寂しい」と複雑な胸中を明かした。夫がいまだ行方不明の大船渡市赤崎町、小松恵子(えいこ)さん(84)は「今でもずっと思っている。体の一部でもいいから、見つかって」と願った。