国際将来加速器委員会(ICFA、ジェフリー・テイラー議長)は米国での国際会議(日本時間2月21~23日)を終え、国際リニアコライダー(ILC)計画に関する声明を出した。文部科学省が示した政府見解を踏まえ「実現に向けて進展があった」と評価。「日本でタイムリーに建設されることを望む」と訴え、実現に向けた各国や関係者への支援姿勢を強調した。

 国際会議の中で同省と超党派の国会議員連盟の河村建夫会長(自民党衆院議員)が行ったスピーチについて声明は「勇気づけられた」とし、日本が米欧の政府間で行っている意見交換を「歓迎している」と受け止めた。

 今後はILCの研究所設立準備を進めるため「国際推進チームの設立が必要」と指摘。その中心は高エネルギー加速器研究機構(KEK、茨城県つくば市)が担い、実現に向けた技術、組織、運営を含めた計画を策定するよう促した。

 これらに必要な期間は「おおよそ1年」と見込み、完了時点で「日本が準備段階へ進むとの意思表示を行い、パートナー国などが同意すれば、準備段階を開始することが可能になるだろう」と想定。「日本での実現に進展があった。成功を目指す研究者や研究所、国家の準備活動を支援する」と締めくくった。

 声明を受け、KEKの岡田安弘理事は岩手日報社の取材に対し「今後の具体的な活動は検討中だが、KEKは同委の方針に基づき、国際コミュニティーとILC計画を推進していく」とコメントした。

 世界の主要な加速器研究所の所長らで構成する同委は米カリフォルニア州で国際会議を開催。文科省は「引き続き、学術的意義などに鑑み、関心を持って米欧との意見交換を実施する」との政府見解を表明した。河村氏は「日本はまだホスト国になると決めてはいないが、強い関心がある」との認識を示した。