県内各地で広がりを見せている子ども食堂。大船渡市でも昨年末、住民有志が同市内初の開設となる「うみねこキッズ食堂」を始動させた。

 昨年12月のプレオープン前、取り組みを紹介しようと実行委を取材し、記事を書いた。山下タエ子委員長(72)は東日本大震災で生活環境が変化した家庭も多く「ニーズはあると思う」と話してくれた。

 一方で「どれくらいの人が来るか」と不安も口にしていたが、プレオープン当日集まった親子らは予想を上回る約50人。「待っていた」「続いてほしい」と好評だった。おいしそうに昼食を頬張る子どもたちの姿や、それを見つめる実行委などの充実した表情が強く心に残った。

 そして山下さんが、新聞記事を読んだ一関の人がたくさんの食材を提供してくれたと教えてくれた。優しさの輪が広がったこと、そのお手伝いができたこともうれしかった。

 本格開設は4月以降を見込むが、3月15日にも同市盛町の働く婦人の家を会場に開催予定。市内の方は足を運んでみてほしい。

 「子どもが安心して楽しく過ごせ、見守る大人も元気になれるように」と始まった食を通じた居場所作り。世代を問わずみんなが集える、地域をつなぐ場になることを期待している。

(真下 舞子)