リレーエッセイ イワテライフの楽しみ方

長澤一浩さん第3回(全4回)

 
台湾コーヒー店にて、コーヒーを通しての交流

 最近は国内外のイベントなどに参加することもたびたびありますが、私が最初に県外のイベントに参加したのは、5年程前の東京でのイベントでした。開店当初から地元に根ざしたお店を目指していましたが、外に向けてもアピールをしていきたいと行動を起こしたのです。その翌年には、台湾でポップアップ(期間限定の出店)を行う機会にも恵まれ、以来、各所で精力的に活動するようになり、現在に至っています。

 ただ、その頃と今とでは、私の心境に少し変化があります。県外や海外などに行き、コーヒーを提供する経験を重ねるうちに、コーヒーは、「世界共通の価値観を共有できる飲み物」「人種や言語の壁を限りなく取り払い、人と人とをつなげてくれる飲み物」であると思うようになりました。そう感じるようになってから、「コーヒーを通してたくさんの方と交流し、つながりを広げるためにイベントに参加する」という意味合いが強くなったのです。振り返ってみると、そのような意識を持ってからの方が、一生懸命アピールしていた当初の頃よりも、結果的に自分のコーヒーをより多くの方に知ってもらえるようになったと思います。

 

今月の人 長澤一浩さん
盛岡市出身。2012年1月に盛岡で自家焙煎コーヒー店『Nagasawa COFFEE』を立ち上げ、2018年に店舗を移転してスペースを2倍に拡大。2019年にはアメリカのコーヒーメディア『Sprudge』 が選出する「コーヒーの仕事を通じて世界を変えている20人」に日本人で唯一選ばれ、注目を浴びる。