2020.02.10

震災を経験した岩手から 映画「影裏」大友監督インタビュー

「影裏は全てが一致して撮ることができた作品」と話す大友啓史監督
「影裏は全てが一致して撮ることができた作品」と話す大友啓史監督

 岩手初の芥川賞を受賞した沼田真佑さんの小説を原作に、盛岡市出身の大友啓史監督が映像化を熱望しメガホンを取った映画「影裏」は、14日から全国公開される。盛岡市を主要舞台に、全編を県内で撮影。表情豊かな水流、緑鮮やかな木々の中で展開する釣りのシーンを核に、綾野剛さんと松田龍平さん演じる影ある2人の友愛と別離、そして救いを描く。映画公開を前に、作品に込められたテーマや思いを探る。 

 (聞き手は学芸部・藤田和明)

 ―原作小説を映画化したいと熱望した。

 「全てを知ることはできないものが行間から立ち上り、想像力を刺激された。大好きなヨーロッパ映画の手触り。そんな映画を作る夢を実現したい、できるな、と予感した」

 ―直接ではないが、東日本大震災と向き合う映画でもある。

 「大震災で亡くなった方、行方不明になった方がいて、その声や思いはもう聞けない。『ここにいるよ』と言えないまま眠っている人がいる。東京オリンピックの前に、震災を体験した東北・岩手を根っこに持つ創作者の立ち位置から映画を作りたかった」

 ―鑑賞する人へメッセージを。

 「東京の頭で作るのではなく、盛岡そして岩手と会話し、呼吸しながら、そこに入って感じることを意識した。見る人ごと、場所ごとに感想が違うだろうし、想像力で補完されるタイプの作品。どうか理屈でなく、心で、感性で見て本作を完成させてほしい」

 

大友監督、沼田真佑さんのインタビューを掲載した特集紙面は9日付岩手日報朝刊、岩手日報デジタル版でお読みください。

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