4月入社で経済担当を務めている。聞き慣れない経済用語に目を泳がせながらも、いろいろな人と会える仕事で毎日が楽しい。

 「本当に私でいいんですか」。11月、盛岡市内丸でコーヒースタンドを営む畠(はた)壮一郎さん(37)と併設する雑貨店の菜津美さん(33)から婚姻届の証人を頼まれた。取材から始まり、毎日のように通うようになったお店だ。地域に溶け込む仕事柄、よくあることかと思っていたが、周りの先輩に聞くと「めったにない」と目を丸くされた。2人の思いに改めて心がジンと熱くなった。

 5月、社会面「紙風船」の話題を探し、同店に飛び込んだ。豆へのこだわり、コーヒーを飲めない人への配慮など店を開く畠さんの思いに触れ、さらに書き込みたいと思った。つたない取材に何度も対応してもらった結果、地域面トップに署名入りで掲載できた。

 今では他愛もない話ができる大切な場所だ。「いつも明るく」がモットーの私だが、ここのコーヒーには何度も助けられた。基本的なデータなどの取材が甘く、上司の問い合わせに答えられずに悔し涙を流したこともある。2人の温かさで前を向くことができた。

 〝人脈をつくる〟などとかっこいいことはまだ言えないが、人とのつながりをこれからも大切にしていきたい。

(八幡文菜)