【岩手】町の魅力、見つめたい 2020記者泣き笑い
子どもたちが主役となる取材が好きだ。予期せぬ話を聞かせてくれたり、大人では恥ずかしがる場面でも満面の笑みを見せてくれるからだ。
今年は新型コロナウイルス感染症の影響でイベントや部活動などの自粛が相次いだため、子どもたちと接する機会が少なかったが、最近少しずつ増えてきた。とりわけ高校生を対象とした「郷土愛」を醸成する活動が管内でも盛んになってきている。
岩手町の沼宮内高では、高校生が身の回りの地域課題を見つけ、解決に取り組む探究型学習「マイプロジェクト」が本年度からスタート。普段は何げなく生活している町の魅力について再認識している。
葛巻町の葛巻高では山村留学生が町民と交流する企画が活発化。親元を離れて通学する生徒たちが少し戸惑いながらも地域の人々と触れ合う姿を見ると、ほっこりした気持ちになる。
いつも驚くのは取材時の受け答えの明確さ。不真面目だった当時の自分と今の高校生を重ね合わせると、恥ずかしい気持ちでいっぱいになる。
記者は高校2年生のちょうど倍の年齢。体が横に大きくなること以外に成長した点は見当たらないが、何とか気持ちだけでも若く保ち、高校生とともに郷土の今を見つめていきたい。
(菅川将史)