大槌町安渡(あんど) 漁業 田中千秋さん(68)

 震災当時は大槌漁港の倉庫で作業していた。海面が引いていくのを見て大槌稲荷神社へ走った。船や安渡にあった自宅を失った。中学卒業後からずっと漁業で生きてきたが、あのときはやめようと思った。震災後、陸(おか)での仕事も経験したが、5年ほど前から大槌で漁師に戻った。海水温が高くなり数は減っているが、夏季のメカジキ漁はやっぱりロマンがある。生きている限り、漁師を続ける。