第73回岩手日報文化賞・体育賞の贈呈式は3日、盛岡市愛宕下の盛岡グランドホテルで行われ、文化賞1人2団体、体育賞3人1団体と、文化賞、体育賞の枠を超えて県民に感動を与えた個人・団体に贈る文化賞特別賞1人の功績をたたえた。社会、学術文化、産業経済、体育など各分野の受賞者は誇りと周囲への感謝を胸に、一層の飛躍と地域貢献を誓った。

 文化賞特別賞を受けたのは県人初のプロボクシング世界王者で、9月に現役引退した八重樫東(あきら)さん(37)=北上市出身、横浜市在住、大橋ジム。ミニマム、ライトフライ、フライの3階級を制覇し、打ち合いを恐れない試合ぶりから「激闘王」と称された。

 文化賞では、動物いのちの会いわて(雫石町)が飼い主に捨てられるなどした犬猫の救出、保護、新たな家庭への譲渡を軸に動物の命を守る活動を20年継続。東日本大震災では被災動物と飼い主を支援する活動に奔走した。下机都美子(とみこ)代表(70)が出席した。

 岩手大名誉教授の望月善次(よしつぐ)さん(78)=盛岡市=は石川啄木、宮沢賢治の作品理解と普及に努めた。国際啄木学会会長、岩手大学宮沢賢治センターの初代代表などを歴任し、顕彰活動に尽力している。国語教育専門家として県NIE協議会会長も務めた。

 北良(ほくりょう)(北上市)は笠井健(けん)社長(46)が出席。家庭、産業、医療用など幅広くガスを供給し、60年余り県民の暮らしを支えている。震災直後には、従業員が県内の酸素濃縮装置の利用者を回って酸素ボンベを供給。近年の豪雨災害被災地支援にも貢献している。

 体育賞は第75回国民体育大会冬季大会など国内外の各種大会の優勝団体・個人らが受賞。体育賞関係では1人が欠席し2人1団体(代理含む)が晴れの席に着いた。

 岩手日報社の東根千万億(ちまお)社長は「皆さまの功績は本県の誇りであり希望だ。全ての岩手人の心に、この地に生きる自信とプライドをもたらすものと確信する」とあいさつ。文化賞関係の受賞者に賞状と正賞の独鈷釜(どっこがま)、体育賞受賞者にクリスタル表彰盾などを手渡した。関係者ら約50人が出席。保和衛副知事、県市長会長の谷藤裕明盛岡市長らが祝辞を述べ、受賞者を代表して5人が喜びを語った。