山形県の秋の風物詩芋煮会。山形新聞社の特命取材班が無料通信アプリLINEで山形県民に行った「今年の芋煮会、どうする?」の問いかけに、多くの反響が寄せられた。「行かない」「誘われたら行く」はほぼ同数で“迷いの秋”に。義理で参加していた会がなくなって良かったという厳しい声も。職場や学校で当たり前だった芋煮会の常識が変わるきっかけになるかもしれない。

 「これからも新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されるため、参加しない」としたのは天童市の70代無職男性。山形市の医療従事者の50代男性も「今は我慢のとき」と参加を見送った。重症化が心配される高齢者や職場への影響を考える人は、特に神経をとがらせている。

 一方「参加したい」とした中でも、家族や親戚と少人数なら行くという慎重派が目立った。職場や大人数のグループは自粛傾向のようだ。山形市のパート事務員の50代女性は「これを機に、なんとなく恒例だからという芋煮会は減るのではないか」と指摘した。

 ほぼ全員に共通していたのは「家で楽しむ」という点だ。舟形町の40代主婦は「牛肉をランクアップさせる」と提案。米沢市の女子中学生は「いざとなったら自分で作る」、酒田市の男子学生も「芋煮を献立の一品に加える」と、若年層でも「家芋煮」の意識が広がっていた。

 なくなれば「風情がない」とする声も相次いだ。大事なコミュニケーションの場となっていたため「遠方の友人に会えなくて残念」「人間関係の希薄化が心配」などの回答があった。山形市の50代主婦は「文化がなくなるわけではない。安心してできるときに楽しめばいい」とした。

 (山形新聞社提供)