リレーエッセイ イワテライフの楽しみ方

渡邉里沙さん第1回(全2回)

 
盛岡市のリンゴの生産者と筆者

 私は盛岡市で飲食店を経営する会社で、岩手の食材の販売事業を行っています。きっかけの一つが、エネルギー負荷の少ない食の流通の仕組みをつくって環境問題を解決する一助となりつつ、食を通じたつながりをつくりたかったこと。そして、岩手を離れていた間なかなか美味(おい)しいと思える食材を手に入れられず、あらためて岩手の食材の素晴らしさを実感したため、少しでも多くの人にそれを届けたいと思ったからです。

 事業を立ち上げたものの、ゼロからの仕組みづくりは前途多難。主に取り扱う1次産品は自然の中で育てられるため、昨今の温暖化の影響はもちろん、東日本大震災や台風被害など、その度に対応に追われます。でもいつも実感するのは「生産者は強いなぁ」ということ。さまざまなことを教えていただく中で、そうした生産者の方々が身近にいる暮らしは幸せなことだと心底思います。

 短角牛や牡蠣(かき)、リンゴや野菜類などこれらの食材は、全国の会員の方に定期的に購入していただいています。そうした方々から「今年もリンゴが美味しかった」「この時期になると岩手の牡蠣を食べるのが恒例だよ」といった嬉しい声が届くたび、微笑んでいます。

今月の人 渡邉里沙さん
有限会社秀吉取締役営業企画部長。盛岡市生まれ。大阪大学大学院卒業後、IBMビジネスコンサルティングサービス株式会社(現日本IBM)に入社。2008年に岩手に戻り、弟と共に食材販売事業を立ち上げ現在に至る。
販売サイト:www.olahono.com