リレーエッセイ イワテライフの楽しみ方

瀬川瑛子さん第1回(全4回)

 
家のすぐ裏は錦秋湖。365日のレイクビュー

 初めまして、瀬川瑛子と申します。東京出身、花巻経由で西和賀に着地。岩手に来て4年目、豪雪地の西和賀で2回目の冬を迎えました。「雪が大変でしょう」とよく言われます。はい、大変です。屋根から落ちた雪を3時間かけて払っても、屋根の上には次の雪が控えている…。どうせまた1時間もしないうちに落ちてくるんでしょと思いつつ、この決して勝てない戦いが、けれどキライじゃありません。雪にずっぽりはまって格闘し、やっただけの成果が見えるから爽快です。そしてこの大変さも楽しさも春には消えてしまうのです。

 花巻にいた頃、夏季だけ自然豊かな西和賀に住みたいと思っていましたが、いやはや、冬こそが魅力的でした。花巻から冬の奥羽山脈を見上げると、いつも黒々と分厚い雲がかかっています。あの雲の下に、こんなに美しい雪の町があるとは、想像もしていませんでした。

 新雪をかぶった山々と錦秋湖が金とプラチナの2色に輝き、神話の世界のように美しい朝の感動といったら。また、夜明け前の紺青色、朝焼けに染まる雪の橙色、青空の下で樹々はキラキラと白く光り、青い影を地上に落とす。雪国がこんなにも鮮やかで明るいことを、初めて知りました。

今月の人 瀬川瑛子さん
2019年、西和賀の自然が魅せる一瞬の煌きを伝えるべく、任意団体「ネビラキ」を夫婦で設立し、スノートレッキングなどの体験ツアーを企画。過去の勤務歴は農林水産省、和食店、東北食べる通信編集部など。
https://www.nebiraki.world/