新聞を使った教育を積極的に展開している青森県おいらせ町の百石(ももいし)高(中村豊校長、生徒410人)は、岩手日報社の記者を招き、東日本大震災に関する授業を行った。生徒は津波で亡くなった人々の行動や遺族の思いを通して、命の大切さを学んだ。

 3年生38人に、震災当時に大船渡支局長だった鹿糠敏和報道部次長(40)が授業した。津波を撮影した状況や被災体験を話し、犠牲者約3500人の人となりを刻む企画「忘れない」を紹介。津波で奪われた一人一人の命の重さを強調した。

 亡くなった人の行動を分析し、デジタルの地図上で再現した東京大大学院の渡辺英徳教授の研究室との共同制作「犠牲者の行動記録」も示し「とにかく逃げる。逃げたら戻らない」「避難場所は安全と思わず少しでも高い所へ」と訴えた。

 同校は新聞を使った授業を展開しており、今回も岩手日報の当時の記事を読んでから授業に臨んだ。八重垣光さんは「亡くなった一人一人の生きた証しの記事の話が印象に残った。亡くなった人が教えてくれた遺訓をつなげていきたい」と受け止めた。